一通り話終わって、最初に返ってきたのは言葉ではなくコツンと軽く頭を叩かれた。



「痛っ!ちょっと叩かなくたって~!」



「当然だろ。そんな大事なことを言わないで明日も普通にやろうとしたからだ」



「うー!じんじんする~」



「俺に交換条件を破らせたかったのかよ」



今度は翔斗があたしのことをキっと至近距離なのに睨んでくる。



こわいこわい。



もう認めるよ、あたしが悪かったって。



だからこれ以上怒らないで!!!



「……ごめんなさい」



「頼むからさ、これ以上心配かけさせんなよ」



翔斗はあたしの右手をぎゅっと握った。



そして強引に目もあたしに合わせてきた。



「何かあったらすぐに俺を頼ること」



「……はい」



「返事したんだから、絶対守れよ」



「分かってる……」



あたしがそう答えるとぎゅっと握っていた手を翔斗は放してくれた。



その後「なんか顔赤くね?」と言ってきた翔斗に、この場に耐えられなくなったあたしは急いで自室に逃げたんだ。