そして学校に通い始めてから、ケーキコンクールに向かってどんどん時間は過ぎていった。



この学校に入って次の日から始まった特訓が放課後から夜にかけてあるのは正直つらい。



でも、毎日の授業はいつも学校で座って聞いていた講義形式の授業とは全然違って新鮮だった。



フランス語のようにあたしも勉強できるものは参加するけれど、魔法の授業は見学になる。



だからその時に限っては傍観者だけれど、目の前で魔法がかけられていくのが見てて本当に楽しいんだ。



「今日の魔法学の授業では『分身』を行って、実際に初歩的なミルクレープを作ってもらいます」



よく来る調理室。でもいつもと違うのは黒いカーテンがかけられてること、そして初めて見る先生だった。