「……るさっ、苺子だまれ」
なんだか舌足らずな翔斗の声。
苺子ちゃんの声でようやく目が覚めたみたいだ。
もうちょっと早く起きてほしかったよ…!
「翔斗の破廉恥。こんなすぐに未桜ちゃんと寝るなんて思わなかったぞ!」
見損なった!となぜか笑いながらいうルイくん。
なんで一緒に寝ちゃったことバレてるの?
あたしはみんなが来たときには起きてたのに!
「未桜ちゃん、寝癖ついてるよ?今さっき起きたでしょ?」
尚くんはあたしの前に来て、しゃがみ込むと目線を合わせるとあたしの髪を触った。
どうしよう、当たり前のように尚くんにバレてる。
あたしは首を左右にも縦にも振ることができなくて、結局俯くしかなかった。

