「どうした、早く着替えろ。」

「え、」


だ、だって白いたら着替えらんないよ。

だけど私の着替える所など別に気にしてないような感じだし、ちょっとショックだけど。


(ええい、着替えてしまえ!)


「あれ?これやり方いつもと違う。」


白からもらった寝間着浴衣は結ぶのが少々難しいもので。

いつも簡単なのしか着ていなかったから、なんだかこれ頭が混乱するなぁ。


「貸してみろ。」


ひょいっと私を白のいる向きにするとちゃっちゃと結んでいってしまう。

慣れてるって良いなぁ~。

そんな事を考えつつも、たまに体に触れる白の綺麗な指にドキドキして

胸の中で、心臓がどくんと大きな脈を打った。


「今日はここでじっとしてろ。」


白の声が頭のずっと遠くでボーッと聞こえる。

バフッとお布団に倒れ込む。
久しぶりの風邪だから、何だかとてもしんどく感じてしまう。


動けないって、やだな。


そう思ったのも束の間。

すぐに部屋へ戻ってきた白の手には美味しそうなお粥があった。