「そろそろ水湖様の所に行くよ。
たまに遊びに来るね。」


急いで飛んで行ってしまう陽を眺めていると、いつの間にか起きていた白が私を見ていた。


「アイツが気になるか?」


「え?別に。」


ただ嬉しかった。
白が殺さずに黒狐だった陽を助けてくれた事が。


「お前が見て良いのは俺だけだ。」


そう言った白は、私の顔を引き寄せると少し嫉妬が交じったような口付けをした。


「俺から絶対に、」

「離れないよ。」


笑いあう私たちは明るい朝日に照らされていた。


私は、絶対白からは離れない。
誓ったから、大好きだから、愛しているから、


お嫁さんだから。


「もう一度だけ、」


そう言った白は今度、少し甘めの口付けをした。