瞬間、隣から聞こえたのは紛れもなく白の声だった。


白の声だけは、やっぱり他の誰かにはない美しい声で。


心に響いてくるから分かるんだ。


「白様!!」


白は私を見捨ててなんか無かったんだ。


少し息切れしていると言う事は、わざわざ走って探してくれたのか。


嬉しいけど、白に何て言えば良いのか分からない。