雪のせいではないと、カエデの仕業だと分かっていながらも濡れ衣を着せてしまうとは。 (……らしくないな、) 茶を飲みながら、先程の出来事を後悔する。 「白さん!そんな怖い顔してどうしたんですか?」 薄々気付いてはいた。 俺が落とした櫛を雪に渡した時に、カエデは雪をずっと見ていた。 あの目は何かを企んでいるようだった。