神恋~水神様に恋をした~



「いつか白さんを振り向かせるんだ!」


そんな事を言うカエデちゃんに返す言葉が見つからない。


カエデちゃんの言葉に困っている私は、ふと白に買ってもらった櫛が無いことに気が付いた。


(胸元にしまっておいたのに…、)


地面に落ちているとすれば、もう見つかるはずがない。


お昼が近いから、道を通る妖怪がたくさんいる。

今ごろ誰かに取られている所だろう。


(テンション下がるな~…、)


屋敷に戻れば、カエデちゃんはすぐに白の所へ飛んでいってしまう。


(黒ちゃんとお昼寝でもしよ…)


2階へ上がろうとしたとき、