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結局、私は屋敷に戻った後もうまく話をそらされてしまい

私をどう思っているのかを聞くことは出来なかった。


今まで白のお気に入り席の1つであった縁側は今じゃ私の定位置になってしまっている。


ここから眺める月はとても美しい。

この世界に人工的な光と言う物が存在しないが故、夜空は星と月が綺麗に輝く。

月と水は相性が良いからか、こうして眺めると落ち着くんだ。

そして、どこからか入り込んでくる女の人の声。

詩(うた)を詠んでいるようだった。
それは、私も良く耳にする「百人一首」。



「 あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を ひとりかも寝む 」