そう言う事だったんだ。 だからこそ私は妖怪に狙われやすいのか。 白が狙われない理由はそれだったんだ。 「雪から離れる気はないようだな?」 「当たり前だ。」 濡れ女の苦しさが私に伝わってくる。 憑かれる私の体は今濡れ女の体でもあると言う事。 だからか、時折感じる心の声。 『人間になりたい。』 濡れ女は人間になりたがっていた。 だからって私の血を飲んでも人間になんてなれやしない。 それを彼女は分かっていない。