気まずさを紛らわすために、鈴さんが用意してくれたお茶を飲む。

(あれ、これ美味しい)

昨日とは違う味のするこの温かいお茶には、何だか金粉のようなキラキラしたものが混じっていた。

ほのかに感じる梅の味がアクセントになっている。

この味絶対白好きだ~。


「白、」


あ、違う。間違えた。
ここでは白に仕えている体だから敬語じゃなきゃ変に思われるか。

白に敬語ってやりずらいもんだなぁ。


「びゃ、白様…。」


私を見つめる白はやはり私の敬語に違和感を覚えているようだった。

お願いだから察してくれないかな。


「ミサキ、悪いが雪は俺に仕えている者ではない。」


(ぶち壊した…!!)

でも、そりゃそうか。
このままずっとめんどくさいからって理由で黙っていたら、

二人に申し訳ないし、騙されているような不快感を感じさせてしまう。


「そうなんです…。私、ただ白からは家族の依頼で守ってもらっているだけで…、」


驚くミサキさんだけれど、すぐに「勘違いをして悪かった。」となぜか謝られてしまった。


(一体どこまで好い人なんだ…)


「私はそれだけではないような気がしますけれど…?」


笑いながら鈴さんが言った、また意味深な発言に白は「余計だ。」と一言。


これも秘密ごとか~。
教えてくれたって良いのに。