『この子だけは助けて』

『お願い』

『代わりに我らの身を捧げます』


……え?

何言ってるの叔父さん。
パパもママもお兄ちゃんもお姉ちゃんも。

どうして私だけ妖怪さんに食べられないの?

どうして私だけ助けるの?


『ママっ…!!』


ねぇ、パパ。お姉ちゃん、お兄ちゃん。

どこ行くの?

その怖い妖怪さんとどこ行くの?


『置いてかないでぇっ…!!』


私の叫び声は掠れて声にもならない。
怖い、怖い妖怪さんは私を見てニタリと不気味な笑みを浮かべた。


『7年後だ』


7年後…私も妖怪さんに食べられるの?