「……どうしてあたしが、桜太に恋しているって、胡桃は知っているの?」
「覚えてないの?
クラスでちょっとしたいじめに合っていた私を、アヤメは助けてくれたんだよ?」
アヤメが驚いていた。
知らない事実が、ポンポン出てきて、追いつけないかな?
頑張って、追いついて来てよ。
「それから私は、アヤメと行動するようになったんだよ?
まぁアヤメは階段から落ちた時に、私のことも忘れちゃったんだけどね。
中学の頃は、覚えてる?」
「……お姉ちゃんが卒業した、少し離れた中学にバスで行ってた」
「椿さんから聞いたよ。
もしかしたら辛い出来事でもあったのかもしれない。
だからアヤメは記憶を失ったのかもしれない。
そう考えた椿さんは、アヤメを少し遠い、本来通うはずだった中学に入学させたんだよ」
「……その間、胡桃たちは?」
「私と望月と真幸は、同じ中学に進んだよ。
まぁ私は影が薄かったから、望月は気がついていない。
私をきっと高校で初めて知り合った人だって思ってるはず。
別にそれはどうでも良いの。
中学で望月は真幸と付き合う。
そして真幸は事故に合って死んで、今の望月が出来上がるの。
そして高校生になって、真幸を除いた私たちが、再び巡り合ったってワケ。
私は再び、私のことを忘れていても、アヤメと会えたのが嬉しくて、話しかけたよ」
高校2年生になって知った、河西彩愛の名前。
私は涙が出るほど嬉しかった。
もう1度初めから、“親友”を始めよう。


