春風が吹くなか、僕は君を見つけた。




「はぁ?だからなんなの?」



「いや、たかがゲームでそんなにしなくてもと思って。なに?そんなに北野と付き合うの難しいの?」



「それは─────」




胸が痛かった。



今まで見せてくれた言葉、笑顔、行動、すべてが音をたてて崩れていく。




すべてが嘘だったなんて。



こんなの知りたくなかった。



だから人なんて信じちゃいけなかったのに。




あの人は──春馬は裏切らないと思ってたのに。