春風が吹くなか、僕は君を見つけた。



ガラッ



教室のドアが開いて、入ってきたのは、今一番会いたくない人だった。




「新城.....」



「やあ。」




やる気のない返事をした新城はなぜか俺の前の席に腰を下ろした。



「瀬戸くん....だよね。」



「はぁ。」



気だるそうに毛先をいじる新城。



なにがしたいんだ。



「俺、知ってる。始業式にめっちゃ怒られてた人でしょ」



そう言うあんたはいつも怒られてますよね。