春風が吹くなか、僕は君を見つけた。



俺のことを名前で呼ぶことにも抵抗はなくなったし、今みたいに話しかけてくれる。




教室とは別人みたいだ。




北野は話せば、普通の子だ。




地味だなんてもう俺の中のイメージでは無い。





「メガネと前髪どうにかすればいいのに。」



そういい、北野のメガネに手をかけた。



「......!」




瞬間、振り払われた。



「ご、ごめん」


なにか理由でもあるのかな。



とりあえず触れてはいけないことだと思った。