引き受けてから一週間。
あのゲームに進展は全くないといってよかった。
北野の人間嫌いというか男嫌いは、ほんとのようで、話すチャンスを探しては話しかけているけどほぼ無視されるのが続いている。
この前も....
「えーっと....次は....」
時間割りを確認すると、次は美術だった。
つまり、教室を移動しなければいけない。
俺はいつも北野が最後に教室を出ることを知っていた。
どうしても北野と関わりたくて、友達に忘れ物したと嘘をついて二人きりになるのを待った。
そして教室に二人しかいなくなった。
北野は俺が行かないと思ったらしく、先に席を立った。