「……走れば間に合うんじゃない?」 え? あゆちゃんが、指をさしながら窓を見る。私も窓に目を移すと、昇降口から出てくる桐崎くんの姿。 「……いって、くる…!」 ギュッとスカートを握りしめて、走り出す。 「………私は、こんなことしかできないから………」 一人になった教室でそうあゆちゃんが、呟いてたなんて知るはずもなかったーー。