そんな父でも良いところもあって
休日にたまにだけど、わたしだけを連れ
一緒に出掛けてくれた

わたしの食べたいものを与えてくれ
動物の絵が描かれた、お気に入りの土手にも連れていってくれた

当時は高く貴重で母は買ってくれない
カラーの本とかも買ってくれた

田舎な為、農家をやっている家は多く
農家の家は大体お金持ちだった

友達は皆たくさんおもちゃを与えられ
母にねだると怒られた

その為にずっと欲しかった本を買ってもらい
その時は心踊るような、光りと幸せに満ちたようだった

でもそれは結局、後に言う事を聞かないと返品すると脅される材料となっていた

子供だったわたしは非力で両親の存在が命を繋いでいた