父は光熱費は口座から引かれるため払うものの
食費や雑費のような、他の生活費を払わなかった

お米は父の実家からもらっていた為困らなかった

母はわたしが生後2ヶ月から4歳の頃までは働いていたものの
トイレに行くのに離れるだけで泣いてしまう弟と人にうまく馴染めないわたしを
保母さんが見兼ねて、退職を迫って母は仕事を辞めた
今ではあり得ない対応だとも思う

しかも、辞めても生活費を入れない父のせいで
着るものも食べるものも困ってしまった
当時、幼かったわたし達はそんな事を知らずに母一人で耐えていた

近所のお婆さんがたまに、100円玉を10枚くれた
靴下ひとつ縫って履き、服はボロボロの服を着ていた
それを見かねたんだろう

母はとても喜んで、それを受け取っていた
本当はそんな姿をその老婆に面白がられていたのに

父はブランド物の服を着て、夜は飲みに行き休日は釣り三昧だった

そんな事実を子供だったわたしには理解も出来なかったが
今思うと、母はお金がなくて神頼みまでするほど
どんなに辛かっただろうと考えるだけで苦しくなる
神様なんて本当にいるならば、父達を苦しめてくれてもいいのに…
…現実は違うんだ

母の実家はすこし変わっていて
中学生で家を追い出されて育ち
頼れるものではなかったらしい