春になりかけた、4月2日の事だった
家は田舎であり自然豊かな土地で、辺りには花が咲き始めていた

わたしはお花積みをしていた
迷い犬のティノと言う犬がルナが仲良く
二匹はいつもの如く散歩に行ってしまっていた

でもその日はお昼になってもルナが帰ってこなかった
心配になって探しに行った

いくら探してもいなかった
母に呼ばれ、渋々昼食を食べた

それから母と探しに行った
探しに行き、家から少し離れた道に茶色い小さなものが横たわっていた

ルナだとわかった
そして車に轢かれたことも

「ルナ!」
ルナの元に駆け寄った
目を瞑り、血とかは出てなかったけど
血だか小さな赤い固まりが周りに飛び散っていた

何度も名前を呼び揺さぶる
すると、ルナの鼻からは血が出てきた

母に「もう死んでる」

そう言われて、死んでいることがわかった
母はルナを自転車かごに入れて
自転車をひきながら歩く、母の後ろを歩いた

体に力も入らなく
心も朧気で、その時初めて離人症を味わった

宙に浮いたわたしが
後ろから母とわたしの後ろ姿を見ていた

ショックでショックで仕方なかった