それは毎回、決まって矢野くんが呼び出される時だけだ。 これは、矢野くんが関係しているのでは? そう思った私は、隣で頬杖付きながら本を読んでる矢野くんの方へと体を向ける。 「や、矢野くん」 私が声をかけると、視線を本から私の方へと向ける矢野くん。 矢野くんの支線が、私を捉える。 「どうしたの?」 2重でぱっちりとした瞳が、私へとむけられている。 ホントは今すぐ隠れてしまいたいのだ。