私たちは晴れて恋人になった。
いつもは私の方が速く部活が終わり先に帰るのだが、
今日は悠が昨日行われた剣道の試合で怪我をしてしまい一緒に帰ることになった。
私の入っている文芸部では3ヶ月に1回短編集を集めた部誌を作りみんなで読み会うのが基本なので別に家で作業してもかまわない。
だから、悠が治るまでは部活を休んで悠と帰れるの!


「ねぇ、姫聞いてはる?」

「え?ごめん、なにが?」

「せやからな、たい焼きは何処から食べるっちゅう話や」

「う~ん、悩むけど私はしっぽからかな?」

「そう、ほならこれしっぽのほう、食べてええよ」

「わ~あがと~!」

「えぇんよ♪」

「おいし~!」

「せやな!」

「で~?どうなの!剣道の方は」

「最近はな前回の試合で勝てば全国1位やったんやけど、相手がズルしてきよって。んでこのざまや」

「なにそれ、その人サイテ~ちゃんと謝ってもらった?」

「そんなんできへんよ、」

「どうして!?」

「だって、そいつに謝ってもらうより星華に誉めてもらいたっかったんよ」

「もう!高校では勝ってね♪」

「ご褒美はないん?」

「っ~~わかった////」

そう言って私は「頑張ったね」のキスをした。

「ありがとな~!スッゴい元気になったわ~♪」

「もう///」