荷物をまとめて、教室を出た。


そのとき、廊下の窓から、風が吹き抜けた。


柔らかく、私の頬をなでる。



少し湿気を含んだ、けれど清々しい、春の風。




「キレイだな……」


1人で、そうつぶやいた。