夕方になると、やってくる家庭教師。



名門国立大在籍中と言うことで、どんな堅物かと思っていたら……



これが、また、予想とは違ってて……



弾けてるし、何だか可愛い大学生。



「せーんせっ!!お茶してから、勉強しよーよ!!」



「……ちゃんと勉強しろよな。いっつも、騙されて、給料泥棒になりつつ、あるんだからっ」



頭を“コツンッ”て叩かれる。


勉強ねぇ……。



先生とは勉強しないで、おしゃべりしたりして過ごしたいよ。



だって、本当は家庭教師なんていらなかったんだ。



小学生の頃から、自分で言うのもなんだけど、成績は優秀だった。



優秀だと、両親が褒めてくれるから嬉しかった。



それだけが、私の癒される時間だった…。