また、私は裏切られる

｢当たり前じゃん。カバン探すの手伝う！｣

あら、可愛い男の子だ

先輩なのにね

探しながら何で今日だけか聞いてきたけどどうしよう

まぁ言ってもいいよね

｢私ね、クラスの人達全員に嫌われてるの。先生にもね。だからきっと明日からボコられると思うの。だから明日から私に構わなくていいよ。自分で一人になるって決めたから｣

みんな驚いてた

でも曖昧だけど返事はしてくれた

よかった

｢あったよー。これでオッケー？｣

可愛い先輩がカバンを持ってきた

優しいね。この学校の人達は

｢もう一回言っとくけど私がボコられてるところみても知らんぷりしていいからね。カバンありがとう。また話せたら話そうね。バイバイ。先輩｣

走って門の方に行った

玄関に犬飼君がいた。悲しそうな表情で

何？用なんてないでしょ？

このれいけつ女なんかに

だからそんな表情しないで

またズキズキしてきた

犬飼君を見てたら向こうも気づいたみたい
だからヤバイと思って走って逃げた