昨日のことを思い出したせいで


まっすぐ彼女を


見ることはできなかった。


「あのね……。
今から話したいことがあるから…。
その……中庭についてきてほしい…。」


雪美ちゃんは震える声で


必死に私にそう伝えた。


「分かった。」


星香は振り向いて


不安げな顔をしていたけど


大丈夫と口パクで伝えて


雪美ちゃんの後ろを


ついて行った。