「あれ、逃げないんだ?
もしかして雪美みたいに
してほしい?
それとも怖いの?」
リアムは目は笑ってないのに
口元は笑っていて気持ち悪かった。
「………やだ。
こないで。」
震える体を動かしジリジリと近寄る
リアムから必死に逃げようとした。
でもそんなのでは時間稼ぎにも
ならなかった。
すぐにリアムに捕まり
ガムテープはつけられなかったけど
手錠ははめられてしまった。
「陽依は酷い子だね。
俺の気持ちはそっちのけで
五十嵐と楽しく過ごして……。
あんな奴のどこがいいの?
顔?体?」
さわさわと体中を撫でる
その手を今すぐ払いのけたかった。
怖いし気持ち悪い。
自分の力で逃げなきゃ。
「んー!んーーー!!!」
雪美ちゃんはガムテープのせいで
何も話せず『んー!』としか
言えなかった。



