そう思ったとき、ドアが現れた



真っ黒で大きなドア



そのドアはとっても怖く思えるけど、何故か安心できる



私は何かに引き寄せられるかのようにドアノブを回した



ドアの向こうは暗い世界だった



白い世界とまったく違う



でも、さっきと違う



とっても、優しい気持ちになれる



ここにも誰もいないのかな?



と思ったとき、誰かの姿が見えた



誰…?



私は少しずつその人に近づいた



そして口を開いたの



『あなたはいったい誰なの?』



そう聞いたら、その人は悲しい顔でこう呟いた



『早く気づけ』


えっ…?





『この鈍感女』



そう言って、その人は私にソッとキスをした




……会長?