俺の言葉に、ジンさんだけでなく、ラグナまで目を見開いた。
店の空気が、ガラリと変わる。
「な……何言ってるのよ、ジェフ。
アンタ、今日、変よ?」
ラグナが、どこか悪いのか?と言った顔で俺を見つめた。
ジンさんは俺の言葉に最初はすこし驚いていたが
そのうち、ふっ、と笑って答えた。
「ん、いいよ。盗れるもんなら盗ってみな」
「別にアンタのものになった覚えはないんだけど。」
ジンさんの言葉に、すかさずラグナが突っ込む。
ジンさんはなんだか、この展開を楽しんでいる様子だ。
……俺の言葉に動揺する気配も見せない。
相変わらず本心が掴めない人だ。
ジンさんは、いつも余裕を残した振る舞いで、俺が日々積み重ねてきたラグナとの関係を、一気にかっさらっていく。
………今日こそは負けない。



