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「「えぇっ?!レオ様に映画に誘われたぁっ?!」」



夕方になり、本格的に酒場が忙しくなった頃。


店に来たビビとナナに昼間のことを告げると、二人は声を揃えて叫んだ。



「そう。だから、土曜は酒場をお休みにするから、覚えておいてね。」



私がそう言うと、二人は、興味津々、といった感じで私に詰め寄った。



「それって初デートってやつじゃない?
いいなー!レオ様と映画かぁ…。」



「あ〜。私も、しりとり負けたから一日あげる!って言えばよかった〜。」



私は苦笑しながら答える。



「別にデートなんかじゃないわよ。私たち、付き合ってる訳じゃないし。」



すると、ビビが、ばっ、と私の方を向いた。



「その日に告白されるかもしれないじゃない!

私、ベルだったらレオ様と付き合っても許せるわ〜。お似合いだもん。」