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「よっ、ベル。」
翌日の昼下がり。
レオが酒場の扉をカラン、と開けて入ってきた。
「あれ?ビビちゃんたちはいないの?」
「今日は二人とも夕方から入ってくれるの。今は私だけよ。」
ふーん、とレオはカウンターに座った。
……二人っきりなんて久しぶりだわ。
私は、レオの方をちらちら気にしながらコップを拭き続ける。
レオは何も注文することなく、ただ、じっ、とこちらを見ている。
「な……なに?」
レオは、「いや、別に。」と、言って、続けた。
「二人っきりなんて、久しぶりだな。と思ってさ。」
ドキ。
レオも同じこと思ってたんだ。
確かに、最近はレオも忙しくてあんまり酒場に来れなかったし
こうしてゆっくり会えるのも、ブラッドさんの里帰り期間の間だけなんだろうな。
「そういえば、今日は仕事は?」
「夕方から。…それまでは何の予定も入ってない。」
あら、珍しい。
「日々、女の子との予定でいっぱいなのかと思ってたわ。」



