私はこれでも魔法使いだ。
今までも、店の中で酔って暴れたお客を、魔法で外に追い出したこともあった。
その時みたいにすれば大丈夫よね。
ナナは、心配そうに私を見ていたが、
いきなり、いたずらっ子のように、にやっと笑って言った。
「そういえば、ベルってレオ様が酒場でいくら騒いでも魔法で追い出そうとしたことないわよね。」
え?
どき、と胸が鳴る。
その言葉に、ビビも「確かに。」と私の方を見る。
「よくレオ様とゴリーが酒場で喧嘩になるけど、追い出したりはしないわね。」
その言葉に、私は動揺を隠して答える。
「べ…別にレオを特別扱いしてる訳じゃないわ。他のお客さんに迷惑がかかりそうじゃないから、追い出したりしないだけよ。
レオの場合は、放っておいてもすぐにブラッド隊長が来てくれるし。」
彼女たちは「ふーん…。」と、ニヤニヤしながら私を見た。
…だから、特別扱いじゃないってば!



