整った顔に見つめられると、さすがに少し照れる。



……この男は、このセリフを、今まで何人の女に告げてきたんだろう?



その時、ビビが私とレオの方を見て言った。



「ま、ベルはそんな権利なくたって、頼めば一日中レオ様に側にいてもらえるもんね。」



「いーなー。」と、二人の店員は口を揃えて言う。



「別に、そんなんじゃないわよ。」



私は、彼女たちを見て言った。


確かに、ガーディアンはお酒も煙草も禁止なのに、レオはここの常連だから、結構お忍びで来てくれるけど

一日中なんていたことないし。


すぐに上司のブラッド隊長が連れ戻しに来るんだから。



「そういえば、今日ブラッド隊長は?」



私が尋ねると、レオは勝ち誇ったように笑って答えた。



「隊長は、ダリシーン王の勅命で、故郷に里帰り中だから、今は好きな時にここに居られるんだよ。」



へぇ、いないんだ。


だからそんなに嬉しそうなのね。