私の問いかけに、ジンは表情を変えずに答える。
「ゼロが、都市から姿を消した時さ。」
あぁ…。
そういえば、一年前。
私は、姿を消したゼロを探して町中走り回って、魔力を放出しすぎて倒れたんだ。
その時は、ジンが治癒魔法で魔力を回復してくれたんだった。
すると、ジンはごそごそとベッドの中で動いた。
そして、私に向かって、さっ、と何かを
差し出す。
「これ。………まだ持ってたんだな。」
「!……それ……。」
ジンが私に差し出したのは、小さな赤い薔薇の形をしたルビーが光る、イバラをかたどった指輪だった。
それは、一年前、ジンがゼロを探しに都市を出るときに、私にくれた指輪。
「“もし…ゼロが見つからなくても、僕は必ずラグナの元に帰ってくるから。絶対、一人にしたりしないから。”
……そう言ってたわよね…?」
私の言葉に、ジンは「…ん。」と答えた。
「ちゃんと帰ってきただろ?」



