すると、ジンさんは俺の方を向いて、
信じられない言葉を言い放った。



「ジェフ。

…………ラグナが、リベリオンに連れ去られた。」







「えぇっ?!!!!!!!」



俺はその言葉を把握し切れない。


っていうか、信じたくない!


はっ!もしかして…。


手紙でいっていたジンさんの“弱点”って…

ラグナのこと?!!!!



「ジェフ、今何時だ?」



俺は、急いで掛け時計を確認する。



「午後、五時四十五分です!」



それを聞いて、ジンさんは眉間にシワを寄せた。



「まずいな…。時間まで、あと十五分しかない。」



そうだ!


確か手紙には、午後六時に屋敷で待つって!



次の瞬間、ジンさんは、ばっ、と扉へと駆け出した。


都市外れの屋敷に行くつもりなんだ!



「待って下さい!」



俺は、ジンさんの背中に向かって叫んだ。


ジンさんは、さっ、とこっちを振り向く。



「俺も一緒に行きます!」