「ゼロ!私はここにいるよ!!
ゼロ!!気づいて!!」
叫んでみても、彼は私と目を合わそうとしない。
……声も聞こえないの……?
オーガは、勝ち誇ったように微笑んで、
ゼロに向かって口を開いた。
「心配しなくても殺しはしてないさ。
少し魔法で姿を変えてやったけどな。」
「……なんだと……?」
ゼロは、オーガの言葉に眉間にシワを寄せて低い声でそう答えた。
そして、オーガを睨みながら言う。
「フィオネは何の姿になったんだ?
今どこにいる?!」
私は、ゼロに向かって叫ぶ。
「ゼロ!ここよ!私はここにいるの!!」
彼の反応はない。
…………どうして?
どうして聞こえないの?
私に気づいてよ!!
その時、私は、はっ、とした。
……違う。
私の一番なりたくない姿は“透明人間”なんかじゃない。
私が一番恐れているのは
“孤独”だ。
誰にも、気づいてもらえない。
声を聞いてもらえない。
ゼロの隣にいられない。
今、世界中の誰も
私を見つけることは出来ない。


