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「…ラグナおっそいなぁ…。」
買い出しに行ったっきり、夕方になってもラグナは帰ってこなかった。
……本当にジンさんと会っちまったのか?
このまま帰って来なかったりして…。
くっそ。
結局いい感じになったってことかよ。
「…はーぁ。」
俺は大きくため息をつく。
…結局俺は“負け犬”ってか?
と、その時だった。
カラン♪
店の扉が開いた。
俺は、ぱっ、とカウンターから身を乗り出す。
「ラグナ?!」
すると、俺の目の前に現れたのは、深紫のロングヘアの女性ではなく、漆黒の短髪の青年だった。
「…ラグナじゃなくて悪かったね。
まだ帰ってないのかい?」
それは、俺の予想とは違い、頬に絆創膏を貼ったジンさんだった。
「…彼女は買い出し?」
「そうですけど、昼から戻って来てないんですよ。
てっきり、ラグナはジンさんと一緒なのかと思ってました。」



