男は、そう言うと私の腕を引っ張って無理やり立たせる。
「きゃ……!」
「おい、大人しくついて来い。」
!
男は、力ずくで私を連れて部屋を出ようとする。
「や……!離して!!」
私が抵抗して、腕を振り払おうとした瞬間
男の首筋に、銀の簪が立てられた。
鈴の音が、ちりん、と響く。
「お客さん。乱暴な真似はよしてもらおうか
貴様はこの町にいるべき輩ではない。
……勘定払って、とっとと失せな。」
聞いたこともない低い声でそう言ったのは、魔力を解放して瑠璃色の瞳を輝かせたホノだった。
鋭く、冷たい視線がオーガを捉えている。
すると男は、ぶん、と私の手を離し、
戦闘状態のホノに向き直った。
「………なんだ…貴様……?」
男は、ホノを品定めするように見下ろし
ギッ、と睨んだ。
ゴリーが叫ぶ。
「ホノさん!そいつだ!
そいつが本物のオーガだよ!」



