私は、ゼロの後ろ姿を何も言えずに見送る。
……ゼロ……。
本当は、いつでもそばにいてほしい。
危険なことには首を突っ込んでほしくない。
……それは、ゼロも同じでしょう?
私が危険な目に合うことを、何がなんでも防ごうとしてくれるじゃない。
私も、ゼロを危険な目には合わせたくないのに……。
すると、ホノが私を見て言った。
「大丈夫。魔法が使えなくても、あいつの身体能力は並じゃない。
……信じて待とう。」
ゴリーも、それを聞いて頷く。
私は、ホノの言葉に、少し微笑んで頷くと、なんだか心が軽くなったような気がした。
「このまま無事にカタがつけばいいけどな…」
ゴリーが、ぼそ、と呟いたセリフは
小さく部屋に響く琴の音に混じって消えた。



