「一体、どこで魔法にかけられたんだよ?“ゴリ子”。」




ゼロが、ホノ同様、笑いをこらえてそう言ったところで

ゴリーは、があっ!とゼロに殴りかかった。




「誰が“ゴリ子”だ!ふざけんなっ!!


お前、絶対バカにしてるだろ!」




その時、真面目な顔をしたホノが言う。




「落ち着け、ゴリ子。


ゼロの質問に答えろ。」







この二人、絶対楽しんでる……。







…もうちょっと可愛い名前にしてあげればいいのに。





すると、ゴリーは、はぁ、と息を吐いて
話し始めた。





「ゼロたちと別れて、情報を集めてたら、町の入り口付近で、オーガが魔法で町の人の姿を変えているところにちょうど居合わせて


それを止めようとしたら……返り討ちにあって、このザマです。」






それを聞いて、ゼロとホノは真剣な顔つきに変わる。





「……町の入り口付近か…。


この建物も入り口から近い。奴が潜んでいるかもしれないっていう私たちの読みが当たったのかもしれんな。」





ホノの言葉に、ゼロが頷く。




そして、ゴリーが顔を歪めながら話す。





「それで、ゼロ達に伝えようと町を走って、さっきここに入るお前達を見たから、追いかけてきたってわけです。」