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「さ、着きましたよ。
また二週間後にお迎えにあがりますので」
エドウィンは、そう言って俺をソリからゆっくり降ろした。
辺りには見慣れた町並みが広がり、懐かしい冷たい風が吹き抜ける。
うっ……やっぱりここは寒いな。
都市とは違う気候だ。
町の真ん中には、俺が育った月の塔が存在感を放ってそびえ立っている。
………さて、ドロシーに会いに行くか。
久しぶり、と言っても、ついこの前、ナイトメアの一件でこの町には来たばかりだし
ドロシーともその時に再会できた。
……電話とかはいつもしていたけど。
ドロシーはまだ幼い子どもだし。
一人暮らしは寂しいよな。
俺は、エドウィンに礼を言って、町に入る。
前に来た時は、ゆっくり懐かしさに浸る余裕もなかったな。
………かと言って、気を抜けば“彼女”に会ってしまう。
俺は、ふぅ、と息を吐いた。



