すると、ラグナは子どもを褒めるように
「よかったわね。」と言うと、さらに言葉を続けた。



「でも、ジンの奴、実力の半分も出してないわよ。


あんだけ地面を破壊して落下したくせに、体に傷一つ付いてなかったもの。」







……………。


……………ですよね。



……つまり、俺は体良くからかわれた?



くそぉっ!!またか。


いつも、ジンさんは、かるーく俺をノして行ってしまう。


“ラグナは頼んだぞ”なんて言われても…。


あー……だからあの人は嫌いなんだ。


いつも、本心を見せずに上手くこの世を渡り歩く。


ラグナも、ジンさんを好きだ、と言ってた
ことはないけど…。


いつも見ている俺にはわかる。



絶対、ラグナは、あの男に惹かれている。



あー!俺ってば、舞い上がっちゃって。


……ちょーかっこ悪りぃ。