ゼロの相棒《番外編》








やっぱりコイツ、頭おかしい。



……逃げなくちゃ……。



私は、ぐっ、と体に力を入れる。



すると、男は私に近づいて、言った。



「魔法を使うのはダメだよ。

その瞬間、俺がベルちゃんの酒場に火をつけちゃうから。」







な………


なんて言った……?!



「どういうこと?!」



私が言うと男は、ニヤリ、と笑って答えた。



「俺が最近噂になっている“放火魔”の正体さ。

もし、ベルちゃんがここから逃げ出そうなんて考えたら、その瞬間。

君の帰る場所を燃やして、消してあげる。そしたら、ずっとベルちゃんは俺のものだ。」



なんて奴なの……?!



私は、すっ、と魔力を消す。


男は、勝ち誇ったような笑みを浮かべた。



「ベルちゃんが悪いんだよ?俺がいるのに、“あんな男”と楽しそうにするから。」