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「ん……。」
気がつくと、そこはどこかの倉庫の中だった。
周りには、コンクリートの床と壁。
他には特に何もない。
私は、ふぅ…と息を吐いて、記憶を遡る。
確か、私は都市の商店街で買い出しをして、それから………。
「お目覚めはどう?“俺の”ベルちゃん。」
!
その時、背後から声が聞こえてきた。
振り向くと、そこには黒マントの男がいた。
そうだ…!
私、この男に眠らされて、連れ去られたんだ!
手と足が縄で縛られていて、自由がきかない。
私は、座ったまま、男をキッ、と睨む。
「そんな顔しないでベルちゃん。
やっと二人っきりになれたんだからさ。」
ぞくっ!
体が震えた。
なんなの……この男……。
私は、ゆっくりと口を開く。
「あなたが…私をつけ回してた人?」
「“つけ回す”なんてひどいなぁ。
俺はただ、愛しのベルちゃんに変な男が寄ってこないか見て、守ってただけだよ。」


