「なぁ、ベル。」
「ふぇっ?!な…何?」
急に変わった声のトーンに、私は驚いて変な声が出た。
「もうすぐ頂上だな。」
窓の外を見ると、さっきまでいたお化け屋敷や、遊園地の乗り物が、小さく見える。
すると、レオが急に立ち上がって、
とさっ、と、私の隣に座った。
ゴンドラが揺れる。
「お……落ちるって!」
「落ちねぇって。」
レオは、私の方をじっと見つめた。
鼓動が速くなる。
多分、この心臓の音は、レオにも丸聞こえ。
「ベル。頂上に着く瞬間、外を見て。」
外……?
「また脅かすつもり?」
「違うよ。
大丈夫だから。……見逃すなよ?」
レオとの距離は、もう数十センチ。
な………何するつもり?
私は、彼の顔を横目で盗み見る。
レオはゴンドラの外を眺めている。
……なんでかな。
全然怖くない。
レオの隣にいる時は、全然怖くない。
あの男が近づいてくるかも、と思った時は、あんなに怖かったのに。
レオが近くにいてくれる時は、全然違う。



