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私たちが外へ出ると、さらに夜が深まっていて、腕時計は午後七時を指していた。
冷たい風が、私たちを包む。
「冷えてきたわね。そろそろ帰りましょう?」
すると、レオは私の手を握っていた左手に
ぐっ、と力を入れた。
どきん。
胸が鳴る。
え?
なに?
「ベル。最後に、アレに乗ろう?」
レオが指をさしたのは、大きな七色の観覧車だった。
ゆっくりと、ゴンドラが動いている。
「えぇ、いいわ。最後ね。」
私がそう言うと、レオはゆっくりと歩き出した。
まるで、最後の瞬間を大切に刻んでいくように。
それは、今までよりも、とてもゆっくりなペースだった。
乗り場に着くと、桃色のゴンドラが私たちの目の前に来た。
私が乗り込むと、レオが後に続いて乗って
パタン。と、ゴンドラの扉をしめた。
私たちを乗せたゴンドラは、空に向かって、ゆっくりと上昇していった。



