なに言ってるのよ!!
そ…そんな配慮いらないってば!!
私はレオを睨みながら少しずつ前に進んで行った。
その後も、レオは所々私の気が緩んだタイミングを見計らって
魔法で脅かしてくる。
「もうっ!次やったら絶交だからね!」
私の反応を楽しむレオに、そう叫ぶ。
あぁ〜!もう!
出口はどこ??
なんだかんだ十分ぐらいは屋敷の中をさまよっている。
早くここから出たい!
すると、その時、私たちの背後から
バタン!!
と大きな扉を閉める音が聞こえた。
「きゃぁぁぁっ!!!?」
そして足音が聞こえ、どんどん大きくなる。
私たちに向かって走ってきているようだ。
私は、その足音から逃げるように、走り出した。
その時、私の頭の中に、レオの存在なんて、一ミリもなかった。
「おい!ベル!!」
私を呼ぶ声が背中から聞こえた気がしたが
そんなことに構っている余裕はなかった。