「勝負って言っても、何をするんだい?
……僕はジェフのルールに従うけど。」
ジンさんの言葉に俺は即座に答えた。
「もちろん、“魔法”で。」
その瞬間、ラグナがぴくり、と体を震わせた。
ラグナは、何か言いたげに、不安そうな顔で俺を見ていたが
ふぅ、と息を吐いて「店のものは壊さないでね。」と言った。
ラグナは俺がすぐに負けると思っているのだろうか。
………実は俺もそう思っている。
他に勝負の内容が思いつかなかったから、とっさに“魔法で。”なんて言っちゃったけど
いくら修行しているとはいえ、上級クラスの魔法使いの魔力に敵うはずはない。
……でも、万が一ってこともあるし。
大どんでん返しとかいう展開もあるし。
「んじゃあ、外でやるか。」
ジンさんはそう言って店を出て行った。



