これはとても、小さな恋。

「おはよー、さあや」



「おはよー、りっちゃん」



翠くんまだ来てないな。


私、磯山 さあや(いそやま さあや)はそんなことを思いながらさっき自分が入ってきたばかりの教室の引き戸を見つめる。



特別可愛いわけでも頭がいいわけでもない。



何かずば抜けてることといえば、人との会話が苦手すぎるということ。